電波暗室の試験を邪魔しない!地下へ完全格納する特注リフト

電波暗室の試験を邪魔しない!地下へ完全格納する特注リフト
電波暗室の試験を邪魔しない!地下へ完全格納する特注リフト
業界 情報機器生産工場 用途 電波吸収体用ラックの地下格納
テーブル
サイズ
2700㎜×2700㎜ 積載荷重 2,050㎏
ストローク 2800㎜ 型式 KTL-2727-28-2.1
特注範囲 テーブル上ラック取付、天板メッキ仕様、渡し板付、ロールカーテン付、シーケンス制御、オイルパン等
課題 特殊テーブル仕様、傾斜機能付、安全対策

お客様の課題

電波暗室で電波吸収体をフロア上からピット内へ収納したいとご相談をいただきました。当時例において、お客様には以下の課題がありました。

①電波暗室内に電波吸収体を保管しておきたいが、固定の棚を置くとそれ自体が電波の反射物となり、試験時の障害になってしまう。必要な時だけ取り出し、不要な時は格納するなどの方法で室内環境への影響がない状態にしたい。

②保管する電波吸収体は軽量だが嵩張り、崩れやすい。移動や昇降の際に棚から落下して破損したり、周囲を傷つけたりしないような安全策が必要。

③電波暗室の室内環境は非常にデリケートであるため重量物の移動による床の破損やオイル漏れによる汚染リスクを排除し、環境を維持したい。

これらの課題を解決できる提案を行った、当社をご選定いただきました。

提案内容・導入効果

今回のリフトテーブルは機上に収納棚を取り付けた仕様として製作しております。テーブルサイズは、2700㎜×2700㎜で積載荷重は2tonとなっております。

①の課題について、リフトテーブルをピット内に埋込み設置し、テーブル上に収納棚を取り付けました。試験時など不要な時は、リフトテーブルを下降させることで収納棚をピット内に完全に格納が可能です。これにより電波の反射原因となる障害物を電波暗室内から排除し、試験環境への影響をゼロにする仕組みを実現しました。

②の課題ですが、収納棚に対してインターロック、ロールカーテンおよび渡し板を取り付けることで対策しました。昇降中や出し入れの際に、軽量で崩れやすい電波吸収体が落下・破損することを防ぐとともに、周囲の設備を傷つけないための徹底した安全策を講じています。

③については、ピット設置の利点を活かし、リフトテーブルが下限位置にある時に収納棚の天板がフロアレベルと完全にフラットになるよう設計しました。さらに、天板にはメッキ加工を施すことでデリケートな電波暗室の環境維持・保全に配慮しています。定位置での昇降・収納となるため、重量物の移動による床の破損リスクも排除し、オイルパンを取り付けて油漏れによる汚染リスクも排除しております。

リフトテーブル ソリューションナビを運営する株式会社河原は、今回のような電波暗室という特殊環境下での課題解決も得意としています。環境制約が厳しく他社では対応が難しい案件でも、豊富なノウハウから最適な解決策をご提案しますので、お気軽にご相談ください。

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