特注開発事例・課題解決事例

化学工場で、パレット搬送用として、リフトテーブルを用いることができないかと相談をいただきました。生産ライン組み込み用となり、それ以外に以下の課題を解決することがあったため、複数のリフトテーブルメーカーに依頼されましたが、満足いく提案をいただけないとお悩みでした。

①化学工場であり本質安全防爆の仕様とする必要がある。しかし、導入コストが高額となり、さらにフットスイッチをはじめとした一部の電子機器で防爆仕様がなく対応ができない。

②パレット搬送用であり生産ライン組み込み型となるが、テーブル形状を特殊にする必要がある。しかし、最適なテーブル形状がわからない。

③過去使用していたリフトテーブルについて、油圧ユニットの点検がしにくく、メンテナンス性が悪かった。メンテナンス性を向上させることで、生産性を上げる。

④フォークリフトで移動ができるようにし、組み込み対象のラインが変更になってもスムーズに移設・設置できるようにする。さらに、生産ラインとの位置調整を行いやすい仕様にする。

これらのご要望に対応できる提案を行った当社をご選定いただきました。

①の課題についてですが、本質安全防爆仕様の場合は、非防爆エリアに制御盤を置き、防爆エリアで使用する電子部品・電子機器を防爆仕様にする必要がありました。しかし、前述したとおり防爆仕様のフットスイッチが存在しないなど、機器選定の面で課題があったこと、そして移動式であったため非防爆エリアに制御盤を置くことができなかった点も大きな課題でした。
そこで、防爆仕様の制御盤の中にバリアリレーを入れて対応することで、本質安全防爆仕様に対応することを提案しました。また、可搬式であるため、油圧ユニットはリフトテーブルの中に組み込む仕様としています。当仕様にすることで上記課題を解決することができるとともに、従来の本質安全防爆仕様に適応することによる大型化も回避できました。

②については、テーブル上に4本のフリーローラコンベアを設置する形状を提案しました。パレット形状を考慮し、ローラ幅（300mm)も選定しています。また、パレットを搭載した場合の落下対策についても、ストッパーをつけることで対応しています。

③についてですが、油圧ユニットのメンテナンス性を向上させるためにテーブル上に2つの点検口を設けています。パンタグラフの側面に安全対策のジャバラを取り付けているため、油圧ユニットにアクセスができないというお悩みに対応しています。また、安全性という観点から、スローダウンバルブを取り付けています。

④の課題については、フォークリフト・コータリフトで移動できる形状とし、キャスターを取り付けることで、位置合わせの際の微調整ができるような仕様にて納品しております。

リフトテーブル ソリューションナビを運営する株式会社河原は、当事例のように、防爆環境で使用するリフトテーブルについて、最適な提案を行うことが可能です。安全対策や機能性の面も考慮しお客様の課題を解決できる機器導入を行います。お気軽に当社にご相談ください。