特注開発事例・課題解決事例

自動車スクラップ処理場において、大型粉砕機へのスクラップ投入設備のために傾斜機能付きのリフトテーブルを導入したいとご相談を受けました。お客様には以下の課題がありました。

①粉砕機の高さ6mの場所にある投入口に自動車ボディのスクラップを昇降および投入させる必要があるため、高ストロークかつ高強度の昇降機構および傾斜機構が必要。

②屋外設置のため、防水対策および腐食対策が必要。

③使用頻度が高く、作動油温度の高温化が予想されるため、対策を実施する。

当社はリフトテーブルメーカーですが、関連装置である傾斜装置や反転装置の製作実績も豊富です。課題やコスト面を踏まえて、お客様へ適切なご提案を実施した当社を選定いただきました。

①の課題について、高さ6mの投入口へスクラップを投入するための高ストロークと、自動車ボディのような重量物を扱うための高強度というご要望にお応えするため、当社で実績のある高剛性のボックスアーム式リフトテーブルをご提案しました。そのリフトテーブル上に傾斜装置を搭載する設計とすることで、昇降から投入までの一連の動作を1台で、かつ安定して行える仕様を実現しています。

②の課題である屋外仕様への対応として、まず防水・腐食対策の基本となる塗装には、耐候性に優れたフタル酸樹脂系エナメル塗装を採用しました。さらに、特に水の侵入を避けたいシリンダー部分には堅牢な金属製カバーを取り付け、重要な油圧ユニットは屋内に設置することで、雨風にさらされる過酷な環境下でも長期間安心してお使いいただける設計としています。

③の使用頻度の高さによる作動油の温度上昇については、安定した稼働を維持するための重要なポイントです。今回は、作動油を効率的に冷却できる水冷式のオイルクーラーを搭載しました。加えて、油温を常に監視する検知機能も設けることで、万が一のトラブルを未然に防ぎ、設備の安定稼働に貢献します。

リフトテーブル ソリューションナビを運営する株式会社河原は、当事例のように、リフトテーブル単体だけでなく傾斜装置や反転装置といった関連装置を組み合わせた、高ストローク・屋外仕様といった特殊なご要望にも対応可能です。お客様の課題やご予算を丁寧にヒアリングし、最適なご提案をいたしますので、お気軽にご相談ください。