特注開発事例・課題解決事例

製紙会社にて、お客様が設置しているアンコイラー装置へ紙コイル材を投入するためのリフトテーブルを導入したいとご相談いただきました。お客様には以下の課題がありました。

①機設で紙コイル材投入用の他社製リフトテーブルが設置されており、埋込用ピットも設けられているため、仕様の要件があらかじめ決まっているため、それらの諸条件を満足する必要がある。

②リフトテーブルにコイル材を積載し、昇降後にアンリコイラ―装置へ自動でコイル材を投入できる仕様にしたい。

③紙コイル材は重量があるだけでなく円形状であり、リフトテーブル上に積載した際に意図しない方向へ転がり、落下する可能性があるため、それを防げるようなテーブル構造にしたい。

④ピット内に埋め込んで設置するため、異物の落下や作業者の挟み込み等のリスクが生じるため、これらの安全対策を実施したい

上記内容をヒアリングさせていただき、お客様の課題を解決できる提案を行った当社を選定いただきました。

今回のリフトテーブルは、Ｖ型の特殊テーブルかつ傾斜仕様として製作しております。テーブルサイズは、1300㎜×1700㎜で、ストロークは1600㎜となっています。

①の課題については、事前に現場調査を行い、設置環境や諸条件等を十分に確認し、お客様の要求を満足する製品設計を行うことができました。

②の課題については、リフトテーブル昇降用のシリンダーに加えて、テーブルフレーム部に別途シリンダーを取り付け、傾斜機能を搭載することをご提案いたしました。昇降機能に加えてテーブル部分に傾斜機能を追加することで、リフトテーブル上昇後にコイル材自身がアンリコイラ―装置の投入口へ転がっていく構造としました。

③の課題については、テーブル上面をＶ型構造とすることで思わぬ方向へコイル材が落下することを防ぎました。Ｖ型部分の確度が深ければ更にコイル材の挙動は安定しますが、テーブル傾斜時に投入口へスムーズに転がらない事象が発生するため、Ｖ型部分の確度は浅めに設定しました。

④の課題については、異物落下や作業者の挟み込みを防止するため、パンタグラフ部分に4面ジャバラを装着。作業者に動作中であることを周知するため、警告灯およびブザーを搭載しました。

リフトテーブル ソリューションナビを運営する株式会社河原は、当事例のように、埋め込み式かつ傾斜機能付のリフトテーブルの開発・製作を行うことが可能です。作業性・安全性を考慮し、最適な提案を行いますので、お気軽に当社にご相談ください。